歯周(歯周病治療など)
<歯周病治療>
歯周病治療の原則は歯に付着している歯周病菌の集団塊(=病原性プラーク)を徹底的に除去し口腔内の環境を改善することが不可欠です。
そのためには歯科医院で正しいブラッシング方法を指導してもらうことで正しいブラッシングを身につけ、それを毎日の生活で実践してもらうことが基本になります。
ブラッシングでは除去しきれないような歯石などは歯科医院で専用の器具を使用するプロフェッショナルケアを受けることをお勧めしますが、まずはご自身のお口の状態を歯科医院でしっかり検査してもらい歯周病がどの程度進行しているかを調べる「検査」を行う必要があります。
検査をする意義は歯周病の進行度や程度を調べることにより、治療法や治療回数など、たくさんの情報を得ることができるからであり細かい検査をすることで歯周病の進行度を「診断」する必要があるからです。
歯周病の検査方法で行われるのが歯周ポケットの検査(プロービング検査)、歯の動揺度の検査、X線診査になります。
プロービング検査とは歯と歯茎の境目に存在する隙間(=歯周ポケット)の深さを測定し、歯周ポケットの深さ、測定時の歯肉の出血や膿の有無を調べる検査です。動揺度の検査は歯周病によりどの程度歯が動いているかを調べる検査です。X線診査は歯を支えている周囲の骨が吸収していないか、その場合、どの程度なのかについてX線写真を10~14枚程度撮影することで調べます。
前述したように歯周病治療の基本はご自身で行う歯ブラシによる正しいブラッシングでのホームケアでのプラークコントロールです。これらのブラッシング指導やプロフェッショナルケアなどを歯周病治療では基本治療と位置付けています。
ただし、ホームケアやプロフェッショナルケアを行っても改善しない病状の場合もあります。そのような場合には歯周外科治療へ移行することがあります。
歯周外科処置は重度の歯周病による歯周炎で、吸収してしまった骨や歯周組織を、特殊な薬剤により再生させる歯周組織再生療法と、歯周病により歯を支えている歯槽骨が破壊された結果骨がでこぼこになったり、骨に穴があいたり異常な形態になった骨をなるべく平坦にするため骨整形を行う切除的外科療法、また歯肉の抵抗力を増やしたり、審美的な改善を行う歯周形成外科手術があります。これらの外科治療は標準治療(保険診療)で行われる基本治療と違い高度治療(自由診療)となりますので、まずは担当医とご相談ください。
歯周外科治療