インプラント(治療内容など)
<インプラント治療>
インプラントは一般的に3つのパーツから構成されています。
土台(チタン製のインプラント体またはフィクスチャーと呼ばれる)-この土台は骨を削って穴をあけたところに埋入します。
アバットメント-土台と被せものの連結のパーツです。
上部構造-被せものにあたるパーツのこと。これと土台を固定する方法にはセメントあるいはスクリューにて固定する方法があります。
インプラント手術について
埋入手術時の様子
1回法と2回法にわけられます。一般的な治療の流れは以下の通りです。
①1回目の手術では、インプラントの土台を埋入します。
歯肉を切開剥離して、骨にドリルで穴を開けてインプラントを埋め込みます。そして切開した歯肉を縫合し、終了します。手術時間は内容にもよりますが、約30分から1時間程度で完了します。
その後はインプラントと骨が生着するのを待ちます。一般に上顎は3~6か月、下顎で2~4か月程度かかります。
②インプラントと骨が結合したのち、2回目の手術を行います。
埋入部の歯肉を切開し、インプラントの土台に、口腔内に露出する程度の高さのキャップを取り付けます。(ヒーリングキャンプ)
③2週間ほど待って切開した歯肉が治癒したら、上部構造の製作のための型取りを行い、完成した上部構造を装着して完了です。
1回法の場合は、インプラントの土台を埋入する最初の手術の際に、ヒーリングキャップを装着してしまうため、手術は1回で済みます。ただし、この術式の選択にはメリットデメリットがありますので、詳しくは担当の先生にご相談してください。
インプラント治療には骨の量が必要ですが、骨が不足していた場合には、骨造成手術が必要になることがあります。これは、人工骨を使用する方法、自家骨を採取して、骨不足部に補填する方法、補填した骨を人工膜で覆って骨再生を図る方法などがあります。
また、術前の検査では、CT撮影を行い骨量や、神経、血管の位置関係の把握が必須となりますが、その際、CT画像と、最終的な上部構造を組み合わせてプランニングできるコンピューターソフトもあります。さらにコンピューターソフトで設計した位置に埋入できるようにオペ時に使用できるような装置を作成することも可能です。(コンピューターガイデッドサージェリーといいます)
コンピューターガイデッドサージェリーで使用するサージカルガイド
インプラントは外科手術を伴うため、全身疾患によっては、インプラントの適応外となることもあります。
代表的なものには、高血圧や心臓疾患、肝臓、腎臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗しょう症などがあります。基本的には、病気がコントロールされていることが重要です。また、それに伴って、現在服用している薬がある場合も、インプラント治療に影響を与える可能性があります。